都内のホテルで初めてアフタヌーンティーを提供したことで知られる椿山荘東京のル・ジャルダン。財閥別邸の名残ある美しい庭園を望むホテル椿山荘東京のロビーラウンジです。優雅な空間で味わうアフタヌーンティーもおすすめ。
ル・ジャルダンは、東京・目白の「ホテル椿山荘東京(ちんざんそうとうきょう)」3階にある優雅な雰囲気のロビーラウンジです。
ホテル椿山荘東京は、ラグジュアリーホテルとして人気があった「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」と、隣接する結婚式場「椿山荘」が2013年に統合、一新されたもの。
椿山荘という名前はは、およそ130年前、明治の元勲・山縣有朋公が椿が自生する景勝地「つばきやま」を購入し、その地名に基づき「椿山荘」と名付けたことに由来します。
都心にありながら四季折々の自然を感じられるロケーション。春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は梅や椿。夏の夜には敷地内のホタル沢あたりでホタル観賞ができます。
また、東京に現存する三古塔のひとつで登録有形文化財の「椿山荘三重塔」も見もの。
そんな庭園の眺望を楽しみながら、ゆったりと過ごせるロビーラウンジ「ル・ジャルダン」では、朝はモーニング、昼はランチ、午後は英国スタイルのアフタヌーンティー、夜はバーとして、時間ごとにメニューが用意されています。
特に1992年の創業時から続くアフタヌーンティーはシーズンごとにテーマが変わるため、リピーターも多く人気。アフタヌーンティ目当てに訪れる人が絶えません。
四季折々のアフタヌーンティの秘蔵レシピは、書籍『ホテル椿山荘東京~ル・ジャルダン~アフタヌーンティ・レシピ』として、河出書房新社より出版されているほどです。
実際にホテルラウンジに行ってみて、ラウンジの雰囲気やアフタヌーンティセットを食べてみた正直な感想をご紹介しています。
ロビーラウンジ「ル・ジャルダン」のあるホテル椿山荘東京は、東京都文京区にあり、徒歩数分圏内に最寄り駅がありません。
一般的な行き方は、JR目白駅・JR新宿駅西口から都営バス「白61」に乗って「ホテル椿山荘東京」で下車する方法。おおよその時間は目白駅から10分、新宿駅からは30分です。
東京メトロ江戸川橋駅から徒歩で行く場合は、1a出口の脇に流れる神田上水に沿って遊歩道を歩いて行きます。江戸川橋駅から椿山荘の入り口の冠木門(かぶらぎもん)までが約10分、そこから庭園を抜けて坂を上ります。(冠木門の開門時間は10:00~21:30)
都営バス利用、江戸川橋駅から徒歩、いずれの場合も椿山荘の敷地に入ってからル・ジャルダンまで行くのに時間がかかります。(5~10分程度)約束の時間がある場合は、ゆとりを持って行くことをおすすめします。
土・日・祝日には池袋駅西口よりノンストップのシャトルバスが運行されます。所要時間は約20分。ホテル棟、プラザ棟それぞれの玄関前に到着するので便利です。タクシーやシャトルバスを利用してル・ジャルダンへ行く場合は「ホテル棟」で降りましょう。
庭園を望む大きな窓に沿って奥行きがあるル・ジャルダンの店内。座席はソファ席よりもテーブル席の方が多いです。
テーブル席の椅子は座高が低く背もたれが広いので、ゆったりと座れるデザイン。柔らかい布張りの座面は長時間座っていても疲れることがなく、食事をするのにも適した高さ。
平日の午後、4人掛けのテーブル席にはランチを楽しむ庭園散策の年配のグループ、アフタヌーンティーで語らう母娘。近くにいくつかある有名大学の先生でしょうか、パソコンを見ながら難しそうな話をしている方々もいらっしゃいました。
ソファ席ではおひとりの女性がお店から借りた雑誌を読んでくつろいでいる姿も。比較的落ち着いた雰囲気の客層ですが、土・日・祝日の結婚式や催事のある時には出席される方でにぎわうので、ゆったりと落ち着いた時間を過ごすのなら平日がおすすめです。
ル・ジャルダンの人気メニューは、20種類以上の紅茶を味わえるティーセットメニュー(=アフタヌーンティやイブニングキュートティーなどのセットメニューのこと)。
東京都内のホテルで初めてアフタヌーンティーを提供したと言われるホテル椿山荘東京のル・ジャルダン。人気のアフタヌーンティー、イブニングキュートティーのセットでは、用意されている20種類以上の紅茶の茶葉の取り替え、おかわりが自由です。
2時間制のアフタヌーンティーの終了時間前に「最後のお茶はいかがですか?」と聞きに来てくださる気配り。最後の最後までお茶を楽しめます。
お茶のおかわりが自由なところは多くありますが、ル・ジャルダンでは茶葉の交換も好きなだけできるので、紅茶が好きな方には非常におすすめです。
季節ごとに変わるシーズナルティーで季節を感じることができます。
例えば、秋のシーズバルティーは、キャラメルワッフルとマローネ。マローネはホクホクの栗の甘い香りがほんのりと香る、口当たりの柔らかいお茶で、秋のスイーツと一緒にいただくのにぴったりです。
お食事やスイーツの邪魔をしないのが、クラッシックティーのホテル椿山荘東京のオリジナルブレンド「ダージリンオリジナルブレンド」。
紅茶の種類が多すぎて悩んでいると「まずはこちらはいかがでしょうか」とおすすめされるお茶で、非常に飲みやすいです。
グリーンティーマスカットはお客様からの評判が良く、要望に応えて茶葉を購入できるようになった大人気商品です。緑茶ベースで、いれたときの色がまさにマスカット色。
マスカットの香りが広がり、目の前にみずみずしいマスカットがあるかのよう。味はマスカット同様、さわやかな口当たりの緑茶。2杯目からは渋みの中にマスカットの香りが鼻に抜けていく、味わい深いお茶になります。
冬の庭園散策の後には、優しく体を温めるホットウインターティーもおすすめです。
3種類の中からおすすめいただいたのは、スイートアップルジンジャー。ティースプーンに載っているハチミツをお茶の中で溶かしていただきます。シナモンとジンジャーがブレンドされたお茶ですが、苦手な方でも十分飲めるまろやかな味。体が温まります。
お茶の種類は以下のように分けられています。
・シーズナルティー
・フレーバードティー
・クラッシックティー
・グリーンティー
・ハーブティー
・ホットウインターティー
・アイスティー
・コーヒー
全部で30種類がメニューに記載されていました。カフェインレスのお茶には☆印がついているのが嬉しいですね。砂糖のほかにステビア甘味料、人工甘味料も用意されています。
シーズンによっては「JANAT」など有名老舗紅茶ブランドとのコラボレーションもあり、それを楽しみにしている方もいらっしゃるとのこと。
ロビーラウンジ「ル・ジャルダン」ではシーズンごとにテーマに沿ったアフタヌーンティプランが提供されています。
ル・ジャルダンの秋(2017年10月)のアフタヌーンティーは、秋の実りを目でも舌でも楽しめるハーベストアフタヌーンティー。持ち帰り可能なメニューが添えられています。
アフタヌーンティーというと甘いものの印象が強いですが、甘いものばかりではなく、シンプルな味や少し塩気のある味のセイボリーもあり、全体のバランスがよいです。
3段ケーキスタンドがは、下から順番に食べるよう説明があります。見た目でわかりにくいスコーンはひとつずつ種類の説明をしてくださいました。
アフタヌーンティーセットの下段から、一品ずつ紹介していきますね。
スモークサーモントラウトと茄子のグリルサンド 粒マスタード風味。粒マスタード風味となっていますが、まろやかな味付け。サーモンも茄子も柔らかく、食べやすいです。
カマンベールチーズと林檎のオープンスタイル カラメルソース。クルミパンの上にカマンベールチーズと林檎のカラメルソースがかけられています。甘酸っぱい林檎のカラメルソースが味のアクセントに。
英国貴族の愛したキューカンバーのサンドイッチ。アフタヌーンティーには欠かせないキュウリのサンドイッチです。バターにキュウリだけの非常にシンプルでオーソドックスなサンドイッチ。
おかきで包んだ鴨肉とグリーンペッパーのリエット。リエットとはパテに似たフランスの肉料理のことです。
見た目はおかきですが、食べてみると中は鴨肉をほぐしてまとめたものだとわかります。塩気があり、見た目、食感、味がコンビーフに似ている印象です。
中段はスコーン。ホテルショップでの販売もある人気のスコーンです。
スコーンには、クロテッドクリームとストロベリージャムとハチミツが添えられます。
優しい甘さのプレーンスコーンはクロテッドクリーム、ストロベリージャム、ハチミツをそれぞれ添えて、ベーシックな味を堪能。少ししっとりめの食感です。
ゴルゴンゾーラのスコーンは、ブルーチーズの香りと風味がしっかり感じられます。塩気もあるので、クリームなどを添えなくても美味。
マロンのスコーンには、ゴロリと大粒のマロンが入っています。そのまま栗の風味を楽しむのもよいですし、クロテッドクリームと一緒に食べればさらに深みが増します。
最後はお待ちかねの最上段。お皿の上がとても華やかです。
カシスと洋梨のジュレは、酸っぱいカシスと、さっぱりとした甘さの洋梨のジュレ。カシスとブドウの果肉が入っています。口当たりも爽やかで、ほどよいお口直しに。
金木犀のチーズケーキ。上には本物の金木犀(きんもくせい)の花が散らされています。一口で口いっぱいにチーズの風味が広がり、小さくても十分満足できる濃厚なチーズケーキです。
無花果のムース りんご仕立て。見た目は小さな可愛いりんごで、割ると中は無花果(いちじく)のムースがぎっしりと入っています。
抹茶のオペラ。オペラとは、ガナッシュやクリームを交互に薄く挟んだ、フランス発祥のチョコレートケーキのことです。この抹茶のオペラは抹茶の香り高いチョコレートとクリームが層をなしています。下の層には栗のクリームがあり、味のアクセントに。
栗と紅葉型のチョコレートをデコレーションしていて、見た目も味も秋を感じます。
食器はノリタケ製で、スイーツの可愛さを邪魔をせず、庭園の緑とも調和する上品な柄。
ル・ジャルダンらしい世界観を感じられるアフタヌーンティセットは、目でも舌でも楽しむことができ、口コミの評判通り、素晴らしい内容だと感じました。
なお、アフタヌーンティー利用の際に特別価格にて追加で注文できるオプションメニューもあります。(シャンパン、スパークリングワイン、サンドウィッチ、デザートなど。)
▷アフタヌーンティセットの割引プランの確認と予約はこちらから
ホテル椿山荘東京「ル・ジャルダン」の営業時間は9:30から22:00(L.O.21:30)。予約は、電話またはホテル椿山荘東京のオンライン予約サイトで可能です。
ただし、公式オンライン予約サイトでは、土・日・祝日の9:30~18:00までと桜のシーズンは事前予約ができないので注意が必要です。直接お店へ行くことになります。(※席の状況により、土・日・祝日もオンライン予約サイトで予約が可能な場合があります。)
ル・ジャルダンの予約は、一休.comからも可能です。土・日・祝日も含めて全日のアフタヌーンティー(12:00開始、15:00開始)、18:00以降のイブニングキュートティーとディナータイムのセットプランが予約できます。
一休.comでの予約は来店日の2カ月前から1日前の18:00まで受付可能。スタッフの方からも、土・日・祝日のアフタヌーンティー利用は一休.comでの予約をおすすめされました。
※予約なしで直接店舗に行く場合
アフタヌーンティー(12:00開始と15:00開始)は当日の9:30より店舗のウェイティングリストに記帳することで順番に案内されます。スタッフに聞いたところ、日にもよりますが、おおよそ10:30から11:00に記帳すると12:00に入店できるようです。
ロビーラウンジ ル・ジャルダンの予算は、「庭を望みながらのブレックファースト」が1,800円、「優雅に楽しむル・ジャルダンランチセット」が3,000円から、「アフタヌーンティー」は3,800円、「大人の時間イブニングハイティー」は5,000円。
他に単品メニューとして、コーヒーが1,200円から、紅茶は1,000円からです。(いずれも消費税込み、サービス料10%別)
一休.comではお得なプランも用意されています。都心のホテルのラウンジとしては利用しやすいお値段ではないでしょうか。特に、アフタヌーンティー、イブニングキュートティーはコーヒー・紅茶が好きなだけ飲めるので、お得感があります。
また3段スタンドで提供されるセットがティータイムとディーナータイムにもあり、品数が多いので目でも舌でも楽しめて満足できます。チャージ料はかかりません。
ル・ジャルダンの会計はテーブルでもチェックカウンターで行うことができます。
早い段階で伝票をテーブルに置いて行かれますが、もちろん時間いっぱいまで過ごすことができます。料金は、現金または各種クレジットカードでの支払いが可能です。
ル・ジャルダンは、雰囲気だけでなくスタッフのホスピタリティも素晴らしいラウンジ。
一人客には「何か雑誌をお持ちしましょうか?」との声かけがあったり、ランチセットのローストビーフが食べられないという方にはすぐに白身魚で対応されたり、と嬉しい心くばりは、さすがホテル椿山荘東京のロビーラウンジです。
お茶のおかわりの声かけも良いタイミングで行ってくださり、ほどよい距離感で快適に過ごせます。
最近では工夫を凝らしたアフタヌーンティーを提供するホテルが多い中、歴史あるベーシックなアフタヌーンティーはぜひ一度いただきたいものです。
駅から遠いので、せっかく行くのでしたらラウンジで過ごすだけでなく、庭園散策と合わせて楽しむのがおすすめ。敷地内には見どころも多く、いくつかの散策コースがあります。都会の喧騒を忘れ、ゆっくりと過ごせることでしょう。
おすすめの紅茶やアフタヌーンティーの内容がシーズンごとに変わるので、四季折々の庭園の景観を楽しむのとあわせて度々訪ねたいラウンジです。
お席予約は電話よりネットでの申し込みがお得です。アフタヌーンティーやティータイムを楽しみたい方は、一休.comの一休限定プランがおすすめ。メニューによって割引率は変わりますが、通常価格の9%~40%OFFとなります。
ル・ジャルダン概要
住所 | 東京都文京区関口2-10-8(地図) |
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アクセス | JR目白駅よりバス10分、東京メトロ江戸川橋駅より徒歩10分 |
連絡先 | 03-3943-0920 (レストラン直通 9:30~22:00) |
最寄駅 | JR山手線目白駅、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅 |
座席数 | 110席 |
禁煙 | 全席禁煙 |
ドレスコード | トレーニングウエア不可 |
営業時間 | 9:30~22:00(L.O.21:30) |
定休日 | なし |
アフタヌーンティー | あり(12:00~L.O.18:00、予約可能) |
デザートブッフェ | なし |
個室 | なし |
予約 | 予約可能 |
ネット予約 | 予約可能 |
クレジットカード | 可(VISA / Master / JCB / Amex / Diners / DC / UC / UFJ / NICOS / SAISON) |
駐車場 | 有り(屋外300台 60分/1,000円 3,000円以上の利用で3時間まで無料) |
子供同伴 | 可能 |
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すずめ
東京・自由が丘在住の主婦ブロガー。フットワークの軽さと好奇心で、毎日楽しいことや美味しいものを探索し、ご近所から日本全国・世界各国を飛び回っています。
編集&校正 ビー・エイブル