クラス:温泉旅館 口コミ評価:4.3/5.0
2021年6月18日オープンの温泉旅館「ゆがわら風雅」に泊まってみた感想とおすすめ度。お部屋の様子と客室備品・お風呂・アメニティ・朝食など、ホテル予約サイトの口コミや評判が本当か、宿泊記を交えて紹介します。
湯河原駅から車で10分の高台に建つ「ゆがわら風雅」は、昭和初期に建築された木造旅館をできるだけそのままの形で利用した、レトロな雰囲気が漂う小さなお宿。
源泉掛け流しの温泉を楽しんで、館内施設や調度品、日本庭園を眺めて、おいしい食事を味わって・・・・・・。落ち着いて過ごしたいカップルや女子旅におすすめのおこもり宿です。
温泉露天風呂付きスイートルームを含む全17室の小さな温泉旅館「ゆがわら風雅」に実際に泊まってきました。
昭和初期の建築をほぼそのまま利用しているので、「新しくてスタイリッシュなホテル」ではありません。また、客室にテレビはなく、子ども向きのサービスもありません。
その代わり、ゆがわら風雅には歴史や文化を感じる設えやノスタルジックな趣きがあり、日常から離れて静かな時間を過ごしたい大人のカップル旅や女子旅にぴったりです。
実際に泊まって感じたゆがわら風雅の魅力をまとめると以下の通り。
決して新しい旅館でもゴージャスな旅館でもありませんが、お部屋も、温泉も、食事も、おもてなしも大満足。ここに泊まるために湯河原に出かけて、滞在そのものを楽しみたい大人のための”おこもり宿”です。
JR東海道本線「湯河原」駅が最寄り駅。湯河原駅からは事前予約にて無料送迎あり。
ゆがわら風雅の最寄り駅は、JR東海道本線「湯河原」駅です。新幹線を利用する場合は、西からなら「熱海」駅下車、東からなら「小田原」駅下車後、JRに乗り換えます。
(湯河原駅は熱海駅の隣です。一駅しか離れていませんが、熱海駅は静岡県、湯河原駅は神奈川県となります。)
湯河原駅からゆがらわ風雅までは車で約10分(道が空いていればもっと早いことも)。
前日までに予約をしておけば、無料送迎をしてもらえます。完全予約制・先着順です。
車なら、小田原ICより135号線で約35分、湯河原パークウェイより県道75号線で約20分。宿泊者は無料駐車場を利用できます。ただし、ゆがわら風雅は高台にあり、周辺は急勾配かつ道幅が狭いので、車高の低い車はご注意ください。
ダイニングの席に座ってタブレットでチェックイン。カラー診断のおもてなしも嬉しい。
ゆがわら風雅のチェックイン手続きは、美しい日本庭園が見える1階のダイニングの座席で座ったまま行います。チェックインは非対面のタブレットにて。
基本のチェックインは15時~、チェックアウトは10時までです。
ゆがわら風雅を含むグループホテルを対象とする「Relo Hotels Membership」に無料会員登録をすると、どのプランの予約でもチェックアウトを1時間延長できます(無料)。
なるべくゆっくり滞在したいなら、会員登録後に公式サイトからの予約がよさそうです。
ウェルカムドリンクは香り豊かなほうじ茶と季節の和菓子。湯河原銘菓のきび餅は優しい甘さで、ほっとくつろげます。こういうおもてなしは嬉しいですね。
チェックイン時のもう一つのおもてなしはカラー診断。「テレビがない滞在だからこそ、想い出に残る旅」をテーマにしているそうで、カラー診断で「今日の心の色」が決まり、その色に合ったおすすめの滞在を提案してくれます。
選んだカラーと同じ色の巾着には、おすすめの館内コンテンツを提案するセラピーカードのほか、お部屋で使えるフェイシャルパックやティーバッグなど、滞在がより楽しくなるプレゼントが入っていました。
筆者の選んだセラピーカードでおすすめされていた館内コンテンツは「大人の塗り絵」「写経」「アートギャラリー」など。これらはいずれも無料で楽しめます。
ゆがわら風雅の客室は6タイプで、全17室(全室禁煙)。種類は以下の通りです。
温泉露天風呂付きスイートルーム
定員:4名
部屋数:1室
浴室:内風呂・温泉露天風呂
部屋サイズ:約95㎡
温泉半露天風呂付きデラックスルーム
定員:4名
部屋数:2室
浴室:内風呂・温泉半露天風呂
部屋サイズ:80㎡
バス付き和ベッドツイン
定員:4人
部屋数:3室
浴室:内風呂
部屋サイズ:60㎡
バス付き和室ハリウッドツインベッド
定員:3名
部屋数:1室
浴室:内風呂
部屋サイズ:48㎡
バス付き和室(10畳)
定員:3名
部屋数:7室
浴室:内風呂
部屋サイズ:41㎡
バス付き和室キングベッド+ワークスーペース
定員:2名
部屋数:3室
浴室:内風呂
部屋サイズ:30㎡
客室写真提供:ゆがわら風雅
ゆがわら風雅の客室はB1階~3階までの4フロア。すべての部屋には番号とともに部屋名がつけられています。風雅、夏風、風月・・・どの名前にも「風」がついていて雅な印象です。
客室が6タイプあるので、好みや予算、人数に応じてお部屋を選べます。客室でも外の風を感じながら温泉を楽しみたいなら、温泉露天風呂/温泉半露天風呂付きがおすすめです。
今回は限定1室の露天風呂付きスイートルームに宿泊してきたので、詳しく紹介します。
限定1室の温泉露天風呂付きスイートルーム「風雅」は約96㎡と広く、4名まで宿泊可能。
写真提供:ゆがわら風雅
旅館名を冠したお部屋「風雅」は贅沢な温泉露天風呂付きスイートルームです。
独立した洋室ベッドルーム、リビング、続き間の和室ベッドルームからなり、廊下の外に湯河原の山並みを望む温泉露天風呂があります。
スイートルームが広すぎて、広角レンズ使っても全貌が伝えきれないので動画を。
— ayan (@warashibe) June 28, 2021
YouTuberさんみたいにうまく撮れないのがもどかしいけど、この広さ伝わりますか…!#ゆがわら風雅 #PR #湯河原温泉 pic.twitter.com/Kj7sWype8g
たいへん広いスイートなので、全体の雰囲気や間取りは上の動画をご覧ください。
では、順番にそれぞれのお部屋の雰囲気と備品を紹介していきます。
写真提供:ゆがわら風雅
入り口から入って、すぐ右手にあるのがフローリングの洋室ベッドルームです。ベッドは高級ホテルでよく使われ、寝心地に定評のあるシモンズ社製。枕は2つ用意されています。
落ち着いたトーンでまとめられたお部屋には、奥にあるデスク&チェアフとクローゼットのほかに余分な家具はありません。とてもすっきりした雰囲気です。
コーナーに置かれたクローゼットにはハンガーと消臭スプレー、浴衣の上に羽織る丹前、バスタオルとフェイスタオル、大浴場へ持って行けるカゴが用意されていました。
なお、浴衣はクローゼットには用意されておらず、フロントの近くの棚から好みの浴衣を選んで持ってくることになっています。女性用浴衣はかわいい柄が揃っていましたよ。
洋室ベッドルームから廊下を進んで、居間と続き間になった和室ベッドルームへ。こちらにもシモンズ社製ベッドが2台置かれています。シックなベッドカバーのせいか、和室でもまったく違和感がありません。
ベッドはそれぞれ枕元に灯りがあり、電源もあるのでスマートフォンの充電ができます。
続き間になっているリビングに置かれているのはテーブル、ソファ、チェア2脚。和と洋、古いものと新しいものがとてもよくなじんでいる印象です。
床の間にはひかえめに書や調度品が。昔ながらの雰囲気ですが、もちろんエアコンや空気清浄機もきちんと置かれています。
ソファに腰掛けてほっと一息。障子を開けると、廊下の向こう側にある温泉露天風呂から立ち上る湯気が見えました。
湯河原温泉”美人の湯”を堪能できる温泉露天風呂と内湯があります。
温泉露天風呂付きスイートルームの魅力は、何と言っても独り占めできる温泉露天風呂があること。人目を気にせず、好きなときに好きなだけ温泉に浸かれるのは最高です。
三方の木戸を開けることができ、昼は湯河原の山並みを眺めて、リラックスできます。
写真提供:ゆがわら風雅
檜の湯船は大きく、大人がふたりで入っても余裕がありました。夜風を感じつつ、お湯に浸かっておしゃべりしたり、ボーッと空を眺めたり…。とても贅沢な時間が過ごせます。
お湯に浸かっているうちに、肌が柔らかく、つるつるした感触になるのがわかりました。
温泉露天風呂と別にシャワー付きの内風呂もあります。シャンプー、コンディショナー、ボディーソープはこちらに用意されていました。
トイレは独立した個室で、内風呂の隣にあります。
POLAのスキンケアやアメニティグッズが揃っており、手ぶらで宿泊可能。
内風呂の向かいの洗面所には、POLAのスキンケアとアメニティグッズが置かれています。
アメニティグッズは、歯ブラシセット、くし、カミソリ、シャワーキャップ、綿棒など。
スキンケアは、ポンプタイプのフェイス&ハンドフォーム、リキッドクレンジング、洗顔フォーム、モイスチャーローション、モイスチャーミルク、ヘアエッセンスです。
いずれもたっぷりあるので、女子旅で複数人で泊まっても気兼ねなく使えますね。
客室備品のヘアドライヤーのほか、貸し出し備品としてヘアアイロンもあるとのこと。
リビングと露天風呂の間の廊下には、備品の電気ケトルやカップのほか、コーヒーバッグも用意されています。隣の冷蔵庫にはサービスのミネラルウォーターが入っていました。
大浴場「風雅のゆ」で源泉かけ流しで温泉を楽しめます。
写真提供:ゆがわら風雅
宿泊者専用の大浴場「風雅のゆ」では湯河原温泉を源泉かけ流しで楽しめます。無色透明で少し塩分を感じる湯河原温泉は、肌あたりがやわらかく、しっとりとしたお湯です。
温まりやすく冷めにくいので、上がった後もポカポカ感が続きますよ。
写真提供:ゆがわら風雅
大浴場の外には露天風呂も。今回は温泉露天風呂付き客室に宿泊したのでこちらには一度しか入りませんでしたが、木々の緑や空が見える露天風呂は開放的で気持ちが良いです。
大浴場の脱衣所にも客室と同じく、スキンケアやアメニティグッズが用意されています。タオルだけはお部屋から持っていきましょう。
温泉大浴場は15時~24時と朝6時~9時のあいだ利用できます。
ゆがわら風雅には、カフェ&ライブラリー「牡丹」、ミニライブラリー、ギャラリーミマスヤ、浮世絵回廊などの館内施設があります。
1階にあるカフェ&ライブラリー「牡丹」は、日本庭園を眺めながらフリードリンクや読書を楽しめる場所です。
キャビネットにはおしゃれなカップ&ソーサーがあります。セルフサービスなので、好きなカップを選んでコーヒーや紅茶をいれましょう。
窓際の椅子に座って、日本庭園を眺めながらおいしいコーヒーをいただけます。お茶請けのビスケットも用意されていました。
ライブラリーには漫画・雑誌・小説・伝記など1000冊以上の本があるほか、大人の塗り絵や色鉛筆もあります。ちょっと複雑な大人の塗り絵を自分だけの色で塗ってみたり、庭園を写生したりするのも良いですね。
本棚の漫画や、色鉛筆・画用紙・画板はお部屋への持ち込みもできます。読み終えた漫画や使った道具は元の場所へ戻すのをお忘れなく。
カフェ&ライブラリーの掃き出し窓から日本庭園へ出られます。
下駄や和傘も用意されているので、ぜひ浴衣でお庭の散策を楽しんでみてください。
カフェ&ライブラリー「牡丹」が開いているのは15時~18時、21時30分~翌10時までで、フリードリンクの提供は15時~18時と翌6時~10時となっています。
2階のミニライブラリーは、小さなスペースに昔遊びのおもちゃや漫画が置かれています。こちらでは般若心経を約1時間集中して写す「写経」体験もできるそうです。
1階にあるギャラリーミマスヤでは、映画『カサブランカ』を上映しています。
ゆがわら風雅の前身である旅館「三枡屋」は、女将の叔母が映画『カサブランカ』ののモデルとなった人物の母であるクーデンホーフ・ミツコだったことから、「カサブランカの宿」と呼ばれていたのだとか。
レトロでハイカラな雰囲気の漂うこのお宿にぴったりの通称ですね。
2階のなかほどには、長い廊下に歌川広重の浮世絵が飾られた「浮世絵回廊」があります。廊下の先に並ぶ欄間も素敵なので、ぜひ見てみてくださいね。
そのほか、フロントではヨガマットや、星空観測をするための星座早見表と星空観察の本を無料で貸し出すサービスも行っています。
また、有料となりますが、エステや手鞠作り体験もできるので、気になる人はフロントに問い合せてみましょう。
鉄板ダイニングでいただくコース料理の夕食と、小さなおかずがたくさんの朝食。
ゆがわら風雅の食事は、夕食・朝食ともに1階の庭園に面したレストランでいただきます。
湯河原や伊豆の地産食材にこだわった、ジャンルにとらわれないコース仕立ての料理は、おいしさはもちろん、見た目も美しく、食べる楽しみを堪能できる内容です。
夕食は、最上級コースプラン「極」、スタンダードコースプラン「雅」、ライトコースプラン「風」の3つから選べ、今回は真ん中の「雅」をいただきました。
前菜は畑の皿・海の皿・山の皿からなる9種類の盛り合わせ。地元産の旬の食材がふんだんに使われています。
その後、順番に、以下のメニューがサーブされました。
どれも丁寧に作られたおいしい料理で、魚料理と肉料理のダブルメインで大満足!
食後はカフェ&ライブラリー「牡丹」に移動して、デザートとドリンクをいただきます。デザートは桃のコンポート、レモンタルト、チョコレートケーキの3種盛り合わせでした。
レストランはオープンキッチンの鉄板ダイニングで、ステーキの焼ける音や匂いが食欲をそそってくれたのですが、デザートの際にはお肉の匂いはいらないので、こうして場所を変えて楽しめるのは良いなと感じました。
朝食は小さなおかずがたくさんのったお皿に、トマトの印籠蒸し、目玉焼き、静岡県産の厚切りベーコンとソーセージ、釜炊きご飯、白味噌とチーズの味噌汁という内容でした。
炊きたてアツアツのご飯を、目の前で釜からよそってくれます。(1膳目はよそってくれ、お代わりは自分でよそうスタイルです。)
なお、紹介した食事は夏(6月~8月)メニューで、時期により変わります。
食後はカフェ&ライブラリー「牡丹」に移動し、コーヒーをいただきました。
館内施設が充実したゆがわら風雅は、朝食後も、読書をして過ごしたり、もう一度温泉に入ったり、写生や塗り絵や写経を楽しんだり、出発まで充実した時間を過ごせます。
ゆがわら風雅ホテルの口コミと評判は?実際に泊まってみた感想とおすすめ度
ゆがわら風雅はこぢんまりとした小さな旅館ながら、歴史や文化の香りが漂い、古さと新しさ、和と洋が融け合った雰囲気の中、落ち着いた滞在ができるお宿でした。
確かに、小さい子ども連れの家族旅行には向きません。また、テレビやカラオケや、バーを求めるのなら、ここでないホテルのほうが良いでしょう。
しかし、日常から離れて静かな時間を過ごしたいカップルや女子旅にはぴったりです。
心ゆくまで温泉に浸かり、日本庭園を眺め、おいしい食事を味わう…、ゆがわら風雅ならそんなリラックスできる”おこもり旅”が叶います。
チェックインをしたらきっとチェックアウトまで外に出たくなくなるので、時間が許すなら、2食付き宿泊プランがおすすめです。
忘れられない大人の休日を過ごせますよ。
ゆがわら風雅に最安値で宿泊するコツをお教えします。
ゆがわら風雅は、予約時に「Relo Hotels Membership」に無料会員登録をすると、一律5%OFFで宿泊ができます(ベストレート保証)。
さらに、会員はどのプランの予約でもチェックアウト時間を1時間無料で延長できるので、予約時に会員登録をするのがお得です。入会金や年会費などは一切かかりません。
公式サイトには、お部屋タイプをチェックイン時に案内する「お部屋タイプおまかせ」のお得なプランがあります。どのお部屋になってもOK!という方は割安で泊まれますよ。
また、楽天トラベルやじゃらんなどのホテル予約サイトでは、期間限定のタイムセールやポイントアップキャンペーンを行っていることも。ぜひチェックしてみてください。
ホテル宿泊料金(大人一人):素泊まり7,700円~、1泊朝食付き9,900円~
住所 |
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上261(地図) |
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電話 |
0570-032-532(受付時間 9:00~19:00) |
アクセス |
電車:JR「湯河原」駅より車で約10分(予約で無料送迎あり) 自動車:小田原ICより135号線で約35分、湯河原パークウェイより県道75号線で約20分 |
最寄駅 |
JR東海道本線「湯河原」駅 |
部屋数 |
全17室(全室禁煙) |
館内施設 |
温泉大浴場「風雅のゆ」、カフェ&ライブラリー「牡丹」、ミニライブラリー、ギャラリーミマスヤ、浮世絵回廊、日本庭園、自動販売機 |
インターネット |
無線LAN接続 |
駐車場 |
あり・無料(急勾配で道幅が狭いので注意) |
サービス |
湯河原駅⇔ゆがわら風雅間の無料送迎あり(要予約)、フリードリンク&読書、映画「カサブランカ」鑑賞、大人の塗り絵、写生、写経、ヨガなどの道具の無料貸し出しなど |
クレジットカード |
VISA/JCB/American Express/Diner's Club/UC/DC/ NICOS/OMC/UFJ Card/Master Card/Discover/楽天カード |
チェックイン |
15:00 |
チェックアウト |
10:00 |
公式サイト |
ゆがわら風雅 |
ゆがわら風雅の宿泊記を書いた人
ayan
愛知県在住フリーランスで、ブログ歴17年目のブロガー&旅ライターとして国内外で活動中。各国政府観光局及び航空会社とのタイアップ企画参加経験も複数あり。
旅行が大好きで、過去に旅した国は10カ国以上。5つ星ホテルから安宿のドミトリーまで多種多様な宿泊施設に泊まった経験をもとにホテルやラウンジを詳しく紹介します。
編集&校正 ビー・エイブル