クラス:onsenryokan 予約サイト評価:4.0/5.0
京近江に泊まってみた感想とおすすめ度。お部屋の様子と客室備品・バスルーム(お風呂)・アメニティグッズ・朝食の内容などのホテル予約サイトに書かれている口コミや評判が本当なのか、宿泊記を交えて詳しくご紹介します。
びわ湖畔おごと温泉にある琵琶湖グランドホテル別館・京近江は、全客室に温泉を利用した専用の露天風呂付き。お部屋も館内もすべてがゆったり贅沢に作られており、機能性を追求した老舗旅館です。
京近江は、滋賀県大津市・おごと温泉の琵琶湖畔にあるおごと温泉最大の旅館「琵琶湖グランドホテル」の別館です。琵琶湖を一望できるロケーションにあり、全室に温泉露天風呂がついています。
琵琶湖グランドホテルの西館と東館、別館である京近江の共有施設として、2つの大浴場と琵琶湖が見える大展望風呂があり、お部屋でも大浴場でも温泉を堪能できるお宿です。2015年には映画版『ちはやふる』の撮影場所としても使われました。
最寄り駅のJR湖西線「おごと温泉」駅は、JR京都駅より普通電車で20分とアクセス良好。京都観光のお宿としても、関西から気軽に行ける温泉旅館としてもおすすめです。
そんな琵琶湖グランドホテル別館 京近江の露天風呂付き客室に実際に泊まってきたので、お部屋の様子や備品、温泉、館内施設、食事の内容などを詳しく紹介します。
京近江は京都駅から湖西線で20分のおごと温泉駅が最寄り駅。駅からは無料送迎バスを利用可能です。
琵琶湖グランドホテル別館 京近江の最寄り駅はJR湖西線「おごと温泉」駅です。普通電車しか停まらない駅で、京都駅から乗り換えなしで約20分で到着します。
おごと温泉駅から京近江までは距離があり、歩くと20分ほどかかるため、無料送迎バスを利用するのがおすすめです。電話をすれば駅まで迎えに来てもらえ、帰りもホテルからおごと温泉駅までの送迎バスが何本も運行しています。
車の場合は、名神京都東ICより、湖西道路・西大津バイパス経由で約20分。琵琶湖グランドホテルと京近江の共有駐車場は約300台収容可能で、駐車料無料です。
温泉旅館ホテルらしく広々として高級感あふれるフロントロビー。スタッフの数も多め。
琵琶湖グランドホテル西館・東館と、京近江のフロントとロビーは共通となっています。老舗の温泉旅館ホテルの多くがそうであるように広々として高級感があふれ、あちこちに豪華な京都金彩工芸品が展示されていました。
チェックインは14時から、チェックアウトは11時まで。平日だったせいか、スタッフの数が多く、建物の外でも中でも出迎えを受けたのが印象的でした。
フロントデスクの後方にはベンチが置かれており、同行者のチェックイン手続きを座って待てます。チェックインの際には夕食の時刻の選択、夕食および朝食会場、露天風呂など館内の説明があり、その後は仲居さんがお部屋まで案内をしてくれました。
京近江は客室数44室。全室が合計20帖を超える広さのゆったりめなお部屋で露天風呂付きです。
琵琶湖グランドホテル 京近江の建物は地上12階で、湖西地区ではもっとも高いビルです。客室は1フロアに5室程度で総客室数は44室。そのすべてに温泉露天風呂が付いています。
客室は1タイプで、和室+次の間を合わせて20帖を超えるゆったりした間取りです。バス・トイレ、温泉露天風呂が備わっており、定員は2名~8名となっています。
※館内に2室のみ次の間が洋タイプの客室があり、そちらは室内でカラオケが可能です。
気になる点として、古くからある温泉旅館だからか、琵琶湖グランドホテルには喫煙室と禁煙室の区別がありません。今回泊まった部屋はタバコのにおいはまったく気にならなかったものの、灰皿は普通に置いてありました。
清掃時に消臭をしているとは思いますが、最初から喫煙・禁煙を指定できると良いのに、と感じました。
京近江(別館)のお部屋は2人で泊まるのにはもったいない広さ! 古さは感じるものの清掃は行き届いています。
今回は6階の角部屋に泊まってきました。今どきのカードキーではなく昔ながらの鍵です。
ドアを開けて中に入ると三和土があり、正面に広い和室、奥の方に次の間がありました。
こちらが広い和室。テーブルと座椅子が小ぢんまりとして見えるほど広々としています。従来は亭茶サービスがありましたが、現在は感染症防止対策のため、セルフサービスとのこと。茶菓子とティーバッグは卓上に用意されていました。
奥のコーナーには備品のテレビが置かれています。棚や押し入れなどがない分、すっきりとして広く見えるのでしょう。
テレビがあるほうの壁から床の間を見たところ。備品と言えるのは電話機と文箱のみで、文箱の中には便せんと封筒、ホテルのパンフレットなどが入っていました。
夜はテーブルを隅にずらし、布団を敷いてもらいます。通常は夕食の最中に敷いてくれますが、早い時間にチェックインをして温泉に入り、ゴロゴロして過ごしたいのであれば、フロントに電話をして先に敷いてもらうよう頼むと良いでしょう。
京近江では、一流ホテルや老舗旅館で使われている「クラウディキューブ敷きふとん」を採用しています。大小異なるいくつものキューブで全身を支え、圧力を分散することで、自然な寝姿勢を保持できるよう設計されたふとんとのこと。
実際に寝た印象としては、ウレタン素材なので、敷きふとんというより低反発マットレスのようでした。確かに寝心地は良いのですが、個人的には柔らかすぎる気がしました。
こちらが奥にある次の間。小さめの和室で、正方形の小さなテーブルが置いてあります。テーブルは下がくりぬかれており、足を下ろせるようになっていました。
2面に押し入れがあり、壁に備え付けの扉付き姿見(鏡)もあります。
押し入れの中には浴衣、帯、丹前、ハンガー、金庫が用意されていました。浴衣はS~Lまで4サイズが用意されており、合うものを選べます。なお、館内は浴衣で歩いてOKです。
もう一方の押し入れには敷き布団と掛け布団がたくさん入っていました。この和室の定員は2~8名となっているので、浴衣や布団が多めに用意されているのかもしれません。
廊下に小さな流し台と冷蔵庫があり、急須、湯飲み、グラス、灰皿が置かれていました。冷蔵庫は空っぽ(グラスが冷やされているだけ)で、ミニバーはありません。館内にコンビニや自動販売機があるので、買ってきたものを冷やすのに使えます。
京近江の6階のお部屋からは雄大な琵琶湖の景色が楽しめます。
琵琶湖グランドホテル 京近江が建っているのは、琵琶湖の西側、雄琴港の横の突き出した土地なので、ホテルと琵琶湖の間に遮るものがありません。景観はお部屋の向きによって異なりますが、今回泊まった和室からは斜め前方に琵琶湖が見えました。
同じ和室の窓から見えた朝焼け。湖の向こう側の山際が赤く染まる光景は幻想的で、雄大な琵琶湖の景色を独り占めしているような贅沢な気持ちになれました。
京近江のお部屋には露天風呂があり、2人が同時に使える広い洗面化粧台も。お風呂とトイレは独立しています。
京近江の客室は定員が2~8名となっているため、家族やグループでの宿泊を想定してか、洗面台は2人で同時に使える広いもので、ドライヤーも両側の壁に付いていました。
洗面化粧台の中央の穴はごみを入れるところで、下にゴミ箱が置かれた、アナログなのに一周まわって新しく感じるつくりです。
洗面台の横のガラス戸を開けるとバスルームです。手前(室内)に洗い場とバスタブがあり、もう一枚のガラス戸を隔てて温泉露天風呂があります。なお、室内のバスタブにお湯を張る場合は、水道水となり、温泉ではありません。
トイレは独立しています。建物は古いですが、トイレはウォシュレットタイプでした。
京近江(琵琶湖グランドホテル別館)は全室に24時間好きなときに存分に温泉を楽しめる露天風呂が付いています。
琵琶湖グランドホテル 京近江では全室に温泉露天風呂が付いており、24時間好きなときに温泉を楽しめます。泉質はアルカリ性単純温泉で、無色透明で臭いもあまりしません。
熱すぎず、ぬるすぎず、昼間、深夜、早朝と三回も入ってしまいました。身支度を整えることもなく、布団からそのまま温泉露天風呂に直行できるのは最高です。
目隠しの板こそあるものの、立ち上がれば向こうに琵琶湖が見え、開放感たっぷり。早朝に赤く染まる東の空を眺め、顔にはひんやりとした冬の夜明けの空気を感じつつ、肩から下はポカポカの温泉に浸かるのは至福の体験でした。
京近江のアメニティグッズは宿泊に必要な種類が一通り揃っています。女性に嬉しい基礎化粧品のアメニティも。
洗面台中央にはフェイス&ハンドフォーム、化粧水、乳液、かかとクリーム。同じものが館内の売店で販売されています。メイク落としはなかったので必要なら持参しましょう。
洗い場にはディスペンサータイプの馬油ボディーソープ・シャンプー・トリートメントが置かれています。たまたまかもしれませんが、温泉旅館はこの馬油シリーズを揃えてあるところがけっこう多い印象です。
男性用スキンケア(顔用・頭用・髪用)も置かれていました。そのほかアメニティとしてヘアブラシ、カミソリ、綿棒、ヘアキャップ、歯ブラシ、コップもあります。
タオルは手ぬぐいとバスタオルがあり、大浴場に行く場合はこれらを持っていきますが、替えが必要なら何度でもフロントでもらうことが可能です。
京近江には、温泉大浴場、露天風呂、宴会場、会議室、売店(コンビニ)、レストランなどがあります。
京近江の1階、フロントロビーには「ローソン」が入っています。温泉旅館の中にコンビニが入っているのは珍しいですね。24時間営業ではなく、7時~11時と14時~21時のみの営業ですが、近隣にコンビニやお店の少ない立地なので、大変助かりました。
このローソンは普通の店舗とは異なり、旅館の売店としての位置づけで、琵琶湖・滋賀県のお土産(お菓子・食品・お酒・グッズなど)を多く販売しているのが印象的でした。
おごと温泉駅にはコンビニや売店がないので、琵琶湖のおみやげを買うならこのローソンで探すのがおすすめです。銀行ATMもあります。
館内にはコインランドリーと自動販売機があります。自動販売機はソフトドリンク販売機とアルコール販売機の両方があるので、コンビニが閉まっている時間はこちらを利用すると良いでしょう。
そのほか館内にはレストラン、ラウンジ、スナック、カラオケルーム、アミューズメントコーナー、宴会場、会議室などがあります。とても広く、すべては把握できないほど。
コンベンションホール瑞祥は450帖(702㎡)もの広さのある大宴会場ですが、こちらは朝食会場として使われていました。
琵琶湖グランドホテル・京近江の共有施設として、男性大浴場2か所、女性大浴場2か所があり、いずれも内湯と露天風呂を備えています。
上写真は京近江2階にある「三上の湯」。
琵琶湖を展望できる一面ガラス張りの大浴場で内湯、露天風呂とサウナを備えています。
こちらが三上の湯の露天風呂です。目の前に琵琶湖の景色が広がり、気持ちまでゆったりと伸びやかになるようでした。
同じく京近江1階には男性大浴場「伊吹の湯」があり、そちらも琵琶湖を展望できる大浴場で、内湯、露天風呂、サウナを備えているとのこと。
東館1階にある男性浴場「しゃくなげの湯」は日本庭園を眺められる大浴場です。大浴場(内湯)と露天風呂があります。
西館1階にある女性浴場「比叡の湯」も日本庭園が見られる大浴場です。
「三上の湯」に比べてかなり大きな内湯で驚きました。このときは早めの時間だったためか、ほかにお客さんが一人もおらず、大きなお風呂を一人で使えて贅沢な気分でした。
比叡の湯の外にある露天風呂。お庭は小さめですが、温泉旅館らしさを感じられます。
会席料理の夕食(今回はカニ鍋プラン)と、バイキング形式の朝食をいただけます。
今回は1泊2食付(カニ鍋プラン)で泊まってきたので、夕食にはカニ鍋をいただきました。京近江では会席料理を中心に、さまざまな食事プランを用意しています。
この日のおしながきは、先付(胡麻豆腐)、焼八寸(平洲西京焼、笹麩、トリュフ松風、辛子蓮根など)、お造り(山崎真鯛、鮪、カンパチ、ぼたん海老)、酢の物(鮎砧、帆立、鯛、蜜柑ゼリー)に続いて、大鍋として蟹すき鍋という内容。
食べやすくカットされたズワイガニがお皿に盛られていたのですが、「これ本当に2人分の量? 間違えていない?」と思ってしまうほどの大量で、嬉しい驚きでした。
食べきれないほどたくさんの蟹と、蟹から出た旨みを吸った汁をたっぷり含んだ野菜は、贅沢なおいしさ。蟹は包丁が入れてあるので、あまり手も汚れず食べやすかったです。
〆の蟹雑炊もおいしく、大満足の夕食でした。もう動けない…というところまで、食べて飲んでも、そのままお部屋に戻ってゴロンとできるのが、温泉旅館の良いところですね。
朝食は大宴会場に設けられた朝食バイキングをいただきました。
このご時世なので、バイキングの料理は小鉢に盛られて、ラップが掛けられていました。ちょっと味気ない感じはしますが、安心して食べられる点は良かったです。
メニューは和食が中心でおひたしや煮物などのお惣菜が多めのヘルシーな内容。ウインナーやスクランブルエッグ、パンなどの洋食もありました。
個人的には、せっかく滋賀県に来たので、もっと滋賀県や琵琶湖ならではのものがあると嬉しかったです。とはいえ、品数も多く、十分に満足できる朝ご飯でした。
京近江(琵琶湖グランドホテル別館)の口コミと評判は?実際に泊まってみた感想とおすすめ度
京近江に実際に泊まってみて、琵琶湖を一望できるロケーション、お部屋に温泉露天風呂がついていること、館内の2種類の大浴場を楽しめることにとても満足しました。
京近江が建てられたのは1993年なので、確かに建物の古さは感じます。しかし、お部屋も館内もすべてがゆったり贅沢に作られており、機能性を追求した今どきのホテルにはない老舗旅館らしい風格がありました。
仲居さんのお話では、2世代・3世代で毎年訪れるリピーターさんが多いとのこと。実際に泊まってみて、外に出なくてもホテルの中だけでたっぷり楽しめるので、何度も訪れたくなる人の気持ちがわかった気がします。
お部屋は2人で泊まるのにはもったいないほどの広さで、温泉露天風呂がついているので、琵琶湖の景色を眺めて、思う存分温泉に浸かり、おいしいものを食べ、心と体をゆるめてリラックスしたいときにおすすめのお宿です。
京近江の最寄り駅、おごと温泉駅は京都駅から普通電車で20分と近く、おごと温泉駅からは無料送迎バスがあります。関西や東海エリアから気軽にアクセスでき、なおかつ静かなロケーションで温泉を楽しめるお宿としておすすすめです。
京近江に最安値で予約するコツをお教えします。
ホテルによっては早期予約をすることで料金が安くなるプランを設定していることがあります。早期予約プランでは通常よりも数%~数十%も安く泊まれることも。
その他に、お任せプランもお得に泊まれる料金プランの一つ。お部屋のタイプをホテルのお任せにする代わりに、通常よりも安く泊まれるお得なプランです。
この他にも、お得なプランはいくつも用意されています。ホテルが用意した宿泊プランを見つけて上手く利用することがホテルに安く泊まるポイントです。
ホテル宿泊料金:19,800円~(朝食付きプラン、2名1室時の1人分の料金)
住所 | 滋賀県大津市雄琴6-5-1(地図) |
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電話 | 077-579-2111 |
アクセス | JR湖西線「おごと温泉」駅から徒歩20分、送迎バスで約5分(無料送迎あり) |
最寄駅 | JR湖西線「おごと温泉」駅 |
部屋数 | 和室44室(琵琶湖グランドホテルは別途154室) |
設備 | 設備:テレビ、電話、湯沸しポット、お茶セット、冷蔵庫、ドライヤー、洗浄機付トイレ、スリッパ、客室露天風呂、カラオケ(2室のみ) アメニティ:ボディーソープ、シャンプー、リンス、ハミガキセット、カミソリ、シャワーキャップ、くし、タオル、バスタオル、浴衣 |
インターネット | 無料Wi-Fiあり |
館内施設 | 大浴場・露天風呂(伊吹の湯・三上の湯・しゃくなげの湯・比叡の湯)、宴会場、会議室、レストラン、売店(コンビニ)、ラウンジ、スナック・カラオケボックス、アミューズメントコーナー |
駐車場 | 無料駐車場完備(300台) |
サービス | JR湖西線「おごと温泉」駅⇔ホテル間の無料送迎 |
クレジットカード | JCB、VISA、マスター、UC、DC、ダイナース、UFJ・デビットカード |
チェックイン | 14:00 |
チェックアウト | 11:00 |
公式サイト | 琵琶湖グランドホテル 京近江 |
京近江の宿泊記ブログを書いた人
ayan
愛知県在住フリーランスで、ブログ歴17年目のブロガー&旅ライターとして国内外で活動中。各国政府観光局及び航空会社とのタイアップ企画参加経験も複数あり。
旅行が大好きで、過去に旅した国は10カ国以上。5つ星ホテルから安宿のドミトリーまで多種多様な宿泊施設に泊まった経験をもとにホテルやラウンジを詳しく紹介します。
編集&校正 ビー・エイブル