クラス:business&tourist 口コミ評価:4.0/5.0
ザ・キューブホテル千葉に泊まってみた感想とおすすめ度。客室の様子やバスルーム(お風呂)・アメニティグッズなどの客室備品・朝食の内容などのホテル予約サイトに書かれている口コミや評判が本当なのか、宿泊記を交えて詳しくご紹介します。Contents Menu
ザ・キューブホテル千葉は旧カンデオホテルズ千葉が閉館したあと事業者が変わり、2021年に営業が再開されました。現在の運営主体は中国の不動産大手「緑地集団」グループです。(画像にカンデオホテル当時のものがありますが、ホテル外観や客室は今も大きく変わっていません。)
周辺はマンションが立ち並ぶ閑静な住宅街で、ホテルから歩いていける範囲内に飲食店はそう多くありませんが、コンビニやお弁当屋さんはホテルの目の前にあります。
「ビジネスホテルより高品質でシティーホテルより安価」と謳っているとおり、お部屋は22㎡以上で、スカイスパと呼ばれる露天風呂、ホテル最上階21階のスカイビューラウンジでの朝食など近隣のビジネスホテルにはない魅力があります。
そんなザ・キューブホテル千葉に実際に宿泊してきたので、お部屋の様子や備品、館内施設、朝食などを感想を交えて詳しく紹介します。
ザ・キューブホテル千葉の最寄り駅は千葉都市モノレール「市役所前駅」で、ホテルまでは徒歩で9分ほど。次に近いのが、京成の「千葉中央駅」で、徒歩で10分ほどの距離です。
京葉線の「千葉みなと駅」からは徒歩で15分とやや距離はありますが、歩けない距離ではありません。
千葉みなと駅から幕張メッセのある海浜幕張までは9分、東京ディズニーリゾートの舞浜駅までは25分、東京駅までは38分とビジネスにレジャーに使いやすい便利な立地です。
また、千葉みなと駅とホテル間には本数は少ないですがシャトルバスが出ています。
【参考】シャトルバス時刻表
ザ・キューブホテル千葉の宿泊者は、千葉ポートスクエアにある地下大型駐車場(1,100台収容可)があり、1,000円/1日で利用できます。
駐車料金はホテルのフロントで前払い精算となっており、精算すると、次の日の正午まで駐車場の出入りが自由です。チェックインを済ませてから、駐車料金のことを気にせずに車で出かけられるので、予定の立て方も行動範囲も広がります。
ホテルの入口正面には駐車場の入口がないので、「駐車場の入口が分かりづらい」という口コミも見かけましたが、ホテルやポートタウン、ポートアリーナなどの建物を左に見るようにホテルの周りを走れば、入口は3箇所あるので難しくはないでしょう。
ホテルだけでなくポートタウン、ポートアリーナなど近隣のいくつかの施設と共有の駐車場で、1,100台収容できる大型駐車場なので、どこに駐めるかは大事です。駐めた場所によってはホテルまでけっこう歩くことになってしまいます。
ザ・キューブホテル千葉の入口に近いのは、水色の「H」のゾーンです。カンデオホテルズまたはホテルとだけ書かれた指示に従って行けば「H」のゾーンにたどり着けます。
ザ・キューブホテル千葉の入り口をはいると、花木がどんと活けられた大きな花器と個性的な照明が印象的なエントランスが出迎えてくれます。2階まで吹き抜けになっていて、ゆっくりと寛げるソファーが置かれています。
更に奥の窓際まで続くロビーラウンジは、飲食はできませんが、広く開放されています。
フロントでは、2〜3名のスタッフがチェックイン・チェックアウトの対応にあたっていました。ザ・キューブホテル千葉のチェックインは15:00〜で、チェックアウトは11:00。
何度かフロントの前を通りましたが、この日はあまり混み合っている感じはなく、スムーズにチェックインの手続きがされていたようにみえました。
ホテルの鍵は、いわゆるシリンダーキーです。キーホルダーが朝食券ホルダーにもなっています。露天風呂に入るための暗証番号が書かれた紙も一緒に入れてくれます。
フロントのスタッフの方も感じがよく、丁寧に駐車場、朝食、露天風呂などについて説明を受けました。
ザ・キューブホテル千葉では、お部屋にないアメニティはフロントでもらっていくスタイルです。インスタントの緑茶・ほうじ茶、綿棒、ヘアブラシ、ボディタオル、髭剃り、コットン、シャワーキャップなどは必要なものだけをお部屋に持って行きます。
僕はいつも歯ブラシと綿棒くらいしかアメニティを使わないので、必要な分だけアメニティを持っていくことは合理的で全く反対ではないのですが、これによって急にビジネスホテル感が増してしまいますね。
ザ・キューブホテル千葉は21階建てで、7階から20階までがゲストルームになっています。
客室は全270室で、お部屋のタイプは以下のとおりです。
ザ・キューブホテル千葉は全室禁煙です。
各階の廊下には貸出用のズボンプレッサーと加湿器が置かれていて、必要な人はここから借りて、使い終わったらもとに戻しておくようになっています。これもとても合理的ですが、廊下に置かれている様子がちょっと残念です。
今回宿泊してきたのは22㎡のスタンダードダブルです。 カンデオホテル千葉の客室の中では一番小さなお部屋ですが、いわゆるビジネスホテルのシングル部屋と比べると、やはりゆったりとした広さがあります。
140cm幅のダブルサイズのベッドが入っているのに、奥にこれだけのスペースがあるのはやはり広い。僕は体が大きい方なので、部屋が広いのはそれだけで息苦しくなくて嬉しいです。
公式サイトで高品質ベッドとだけ書かれているベッドですが、寝心地は悪くありません。
掛け布団はシーツとシーツの間に潜り込むタイプで、枕はフワフワの綿の入った枕です。他に、フロントでトルマリン入り、低反発などの枕も借りられます。
枕元にはルームライトとフットライトのスイッチがあり、枕元で部屋の電気を消せるのは便利ですが、コンセントまたはUSBポートがひとつも無いのは、ベッドでスマートフォンを充電しながら使えないので、ちょっと不便を感じます。
ホテルで用意されているパジャマは、ジャージ素材のツーピースのもの。僕にはサイズがやや小さかったのですが、伸びる素材なので着れないことはありませんでした。あとから気付いたのですが、Lサイズのパジャマや浴衣の貸出もフロントでしていました。
部屋の入口には扉のついた洋服掛け、荷物置き場があります。上にハンガー2本と消臭剤がかかっていて、下に室内用のスリッパと靴べら、使い捨ての靴磨きが用意されています。室内用スリッパは使い捨てのものではありません。
これが嫌だという口コミも見かけましたが、使い捨ての薄いスリッパは足のサイズ28㎝の僕には小さいことが多いので、このスリッパはサイズも合って使いやすかったです。
部屋に置かれているデスクは、十分な大きさで、ボックスティッシュとライトと館内案内と少々の注意書きだけで余計な広告も並べられておらず、スッキリと使えました。
椅子はゴロゴロのついていない普通の椅子で、座り心地は悪くありませんが、じゅうたんの目との関係か、椅子を引きづらかったです。立ち上がるときに毎回引っかかります。
デスクには、コンセントが4つと有線LANのケーブルが付いています。
LANケーブルはデスクの引き出しの中に入っています。引き出しにはLANケーブル以外には何も入っていません。
テレビは32インチ。その下の扉の中には冷蔵庫があり、電源は最初から入っています。
冷蔵庫の横のガラス扉の中にはマグカップと電気ポット。お茶のパックなどは一切置いてないので、フロントから持ってきていないと淹れられません。
その他の調度品は、テーブルと椅子とバゲッジラックが置かれています。必要十分なものしか部屋に置かれていないのが、かえって空間の余裕を生んでいてゆったりと寛げます。
ザ・キューブホテル千葉は、2013年オープンですが、この建物自体がホテルとしてオープンしたのは更に20年前の1993年です。
その間、客室内の調度品がどのような移り変わりを経てきたのかは分かりませんが、椅子や引き出しの木の部分の剥がれやマットレスの破れなど、大きく傷んでいるところが目についてしまうのは事実で残念です。
今回泊まったザ・キューブホテル千葉の17階のお部屋からの景色は、抜け感があって気持ちのいい景色でした。左に千葉ポートタワー、東京湾、右手には千葉市街が見えます。天気のいい日には富士山も見えるそうです。
ザ・キューブホテル千葉の客室は、9階〜20階でぐるりと建物一周にあるので、部屋の階、向きによってシティビュー、ベイビューとかなり部屋からの景色は変わると思われます。
夜の景色も、絶景というほどではありませんが、なかなか良い景色を楽しめます。
ただ、ちょっと窓が汚れていて、せっかくの景色がくすんで見えてしまします。海のそばだから仕方がないんでしょうかね。
ザ・キューブホテル千葉のバスルーム・トイレはユニットバスです。
ユニットバスですが、広さは十分にあって、床や洗面台は大理石を模したデザインで古さを感じません。ただ、タイルはちょっとレトロ感が否めませんが。
用意されているタオルは、フェイスタオルとバスタオル、足ふきマットが一枚ずつです。
ユニットバスだけならこれでもいいのですが、ホテル内に露天風呂もあって部屋のタオルを持っていくシステムなので、もう一枚づつくらいあると嬉しいなと思いました。
バスタブは十分な長さがあってちょっと浅めですが、浸かれるくらいのバスタブです。
バスルームの壁一面にはカンデオホテルズの広告がどんっと貼られています。この手法は、他では見たことがありません。
カランはちょっと変わっていて、湯船にお湯をためるのはお湯と水の量で温度調整をし、シャワーはシャワー掛けに付いている温度調整ハンドルをひねってお湯を出します。
一瞬使い方に戸惑いましたが、慣れるとなんてこともなくかえって使いやすかったです。シャワーヘッドも大きく、水圧も湯量もしっかりあって快適に使えました。
また、バスルームには物干しロープが付いています。長期滞在者にとっては、ちょこっと洗濯して干せる専用の場所があるのは助かりますね。
バスルームに置かれているボディソープ、シャンプー、コンディショナー、ハンドソープはPOLAのものでした。
置かれているアメニティは歯ブラシだけです。潔い感じが好感を持てます。それ以外のものが必要なら、フロント前にいつでも置かれているので、そこから取ってきましょう。
ザ・キューブホテル千葉の館内施設で一番の魅力は、6階にある「スカイスパ」という名前の露天風呂でしょう。広々とした空間で、外には屋上庭園もあり、まるで温泉旅館のような雰囲気のスカイスパです。
フロントでもらった露天風呂の暗証番号を入力して、露天風呂に入ります。ここからは撮影禁止になっているので写真はありませんが、入口、脱衣所なども広くて使いやすかったです。
脱衣所から中に入ると、青竹が立ち並ぶ中にレインシャワーがあり、その奥にはサウナがあります。サウナも10人ほど入れそうな広さで、サウナ後の水風呂も用意されています。
いわゆるサウナは男性風呂のみで、女性のお風呂にはミストサウナがついています。洗い場も数多くあり、そこまでが室内です。内風呂はありません。
露天風呂の周りは竹などで目隠しがされていて、天井も格子になっているので、程よく光と風が入ってくる癒やされる雰囲気になっています。
本当に気持ちよく、ホテルのお風呂であることを忘れてどこかの温泉にでも来たかのような錯覚さえ覚えます。(温泉ではありません) この露天風呂を気に入ってリピートする人が多いのも納得します。
逆に露天風呂を楽しみにしているからこそだと思いますが、「悪天候のときは使えない」「冬場は内風呂もあったほうがいい」といった口コミも多く見られます。外の空気を感じながら入れる露天風呂だから、天候や季節に左右されるのは仕方のないところですが。
露天風呂は宿泊中の15:00〜翌11:00(サウナは15:00〜深夜2:00)なら、いつでも入れます。
ザ・キューブホテル千葉の露天風呂の雰囲気は公式サイトで見ることができます。
露天風呂のあるフロアにはソフトドリンクとアルコールの自動販売機、生ビールサーバー(有料)、電子レンジ、製氷機などのコーナーがあります。風呂上がりの生ビールサーバーは魅力的です。
1階には、誰でも使えるパソコンとプリンターがあります。落ち着いたシックなパブリックスペースになっています。奥の小さな個室は、電話ボックスだった名残だそうです。歴史を感じますね。
8階にはソフトドリンクとアルコールの自動販売機、製氷機、コインランドリーがあります。コインランドリーは、広くて圧迫感がありません。洗濯200円、乾燥100円、洗剤30円で24時間使うことができます。
コインランドリーがあるのも、ビジネスホテル感がありますが、長期滞在者にとっては助かります。
各階のエレベーターホール付近には300タイトルの映画、ドラマ、バラエティなどが見られるVOD(ビデオオンデマンド)の券売機が置かれています。1日1,000円で見放題です。
ザ・キューブホテル千葉の朝食は最上階21階のスカイビューラウンジでいただきます。
朝食の時間は6:30〜9:30で、朝食付きのプランでない場合、中学生以上1500円(税別)、小学生1300円(税別)、3歳〜就学前1000円(税別)、3歳未満無料で利用可能です。
朝食は「健康朝ごはん」と名付けられた和洋折衷のビュッフェスタイル。北海道直送の魚や健康に気を配った手作り惣菜などの和食のメニューを中心に、洋食も加えたメニューのラインナップになっています。
この日のおかずは、鶏肉のトマト煮込み、焼きそば、ナスの味噌炒め、ソーセージ、スクランブルエッグ、春菊とザーサイのサラダ、ほうれん草の胡麻和え、卵焼き、じゃこ天とカラフル野菜の塩ダレ炒め、さばの味噌煮、汲み上げ豆腐など。
ご飯に、お味噌汁、カレー、お茶漬け、納豆、海苔など定番のものも。
サラダに4種類のパン、冷たいドリンク類も4種類と濃さも選べてその都度豆を挽くところから淹れるコーヒーマシンがあります。
この朝食に辛口の口コミを多く見かけたので、ちょっと覚悟していましたが、全然そんな事はありませんでした。料理の種類が多いとは言えないものの、ナスの味噌炒めもほうれん草の胡麻和えもちょうどいい塩梅の味付けでした。
一杯づつ淹れるコーヒーマシンのコーヒーも美味しかったし、高層階からの眺めもいですし、リラックスしてゆっくり美味しく朝食をいただきました。
ただひとつだけ、朝食で残念だったのは、割り箸とプラスチックのフォークとスプーン。急にチープ感が増してしまいました。せっかくの眺めと手作りの朝食をこれで食べるのはちょっと残念だったので、改善してもらえたら嬉しいです。
ザ・キューブホテル千葉はポートタワーのベイエリアにも近く、ゆったりとした空気のある一帯です。ホテルの魅力は、なんと言っても広いお部屋と露天風呂、最上階での気持ちのいい朝食です。
お部屋や館内の掃除はきちんとされているので、汚いわけではありませんが、ホテルの建物自体は年季が入っているので、新しいホテルと比べるとどうしてもあちこちにその年季が現れています。
また「ビジネスホテルより高品質でシティーホテルより安価」の難しさを感じる場面もいくつかありました。
個人的には、そういった設備の古さ、ちぐはぐさを差し引いても、別の魅力のあるホテルだと感じました。東京ディズニーリゾートや幕張でのイベントや仕事、千葉出張のついでに、露天風呂付きのザ・キューブホテル千葉はまた泊まってみたいホテルのひとつです。
一泊1000円で出入り自由の平置きの駐車場があるホテルはなかなかないと思うので、車で千葉方面のホテルを探している人には特におすすめできます。
ホテル宿泊料金(大人一人):6,640円~
住所 | 千葉県千葉市中央区問屋町1-45 千葉ポートスクエア(地図) |
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電話 | 043-203-3300 |
アクセス | ・JR京葉線「千葉みなと」駅 徒歩15分(シャトルバス10分) ・千葉都市モノレール「市役所前」駅 徒歩8分 ・京成「千葉中央」駅 徒歩10分 ・JR「千葉」駅 徒歩20分(シャトルバス10分) ・ループバス(街中コース)ポートアリーナ前 徒歩1分 |
最寄駅 | ・JR京葉線「千葉みなと」駅 ・千葉都市モノレール「市役所前」駅 ・京成「千葉中央」駅 |
部屋数 | 全270室 |
設備 | テレビ 湯沸かしポット 冷蔵庫 ドライヤー 洗浄機付トイレ ベッドライト エアコン(個室別調整) シャワートイレ ズボンプレッサー(貸出) 電気スタンド(貸出) アイロン(貸出) 加湿器(貸出) 個別空調変圧器(貸出) |
インターネット | 有線LAN(各部屋にケーブルあり)、無料Wi-Fi |
館内施設 | パブリックパソコン、スカイスパ(露天風呂)、自動販売機、生ビールサーバー、無料製氷機、電子レンジ、コインランドリー、自動販売機、電子レンジ 、スカイビューラウンジ(朝食会場) |
駐車場 | 有り 1,100台地下駐車場 1,000円(税込)/1泊 |
サービス | クリーニングサービス(有料)、ファックス送信可(有料)、マッサージサービス(有料)、モーニングコール、宅配便(有料)、千葉みなと駅ホテル間シャトルバス運行 |
クレジットカード | VISA、JCB、Diner's Club、American Express、Master Card、中国銀聯 |
チェックイン | 15:00 |
チェックアウト | 11:00 |
公式サイト | ザ・キューブホテル千葉 |
sou
ホテルなどでプロの料理人として20年弱働いたのち、趣味で始めたレシピブログからサイト運営が本業となり、現在は自身のサイト運営の傍らWEBライターとしても活動中。
料理を作ることも食べることも好きな千葉県在住のフリーランスです。 ホテル勤め経験者の視点から、ホテルの宿泊体験を感じたままに、料理はちょっと厳しめにお届けします。
編集&校正 ビー・エイブル