六本木ヒルズの一角にある「グランドハイアット東京」の、ハイソながら親しみやすいビストロ。優雅な空間で味わうアフタヌーンティーもおすすめ。
グランドハイアット東京は、ミシュランガイド東京2017で最高ランクの「5レッドパビリオン」を獲得したラグジュアリーなホテル。六本木の人気スポット六本木ヒルズの一角にあります。
グランハイアット東京にはホテルラウンジはありませんが、フロント近くや入り口脇には、くつろげるソファとテーブルが配置され誰でも利用できるようになっています。打ち合わせや待ち合わせはこちらを利用するのもいいでしょう。
グランハイアット東京にあるホテルラウンジは、コンチネンタルブレックファストやイブニングカクテルとカナッペ、コーヒーや紅茶などのサービスが用意された「グランド
クラブ ラウンジ」があります。
ただしこちらを利用できるのはグランド クラブ ルーム、グランド クラブ デラックス コーナーならびにスイートルームに滞在している特別な方だけ。
実はグランドハイアット東京には、誰でも利用出来るカフェスタイルのホテルラウンジはありません。
ホテル内には10ものレストランやバーが入っています。「オール ダイニング フレンチ キッチン」はそのひとつでホテルラウンジはありませんが、ここでアフタヌーンティーが楽しめます。
フレンチと言っても、気軽なビストロ。つまり、お茶も夕食も楽しめるカフェレストラン。サービスは高級ホテルのレベルながら、スタッフに話しかければ気さくに答えてくれる親しみやすさがあります。
グランハイアット東京のステーキハウス「オーク ドア」にもアフタヌーンセットがありますが、こちらはお茶とスイーツのセットメニューであり、スイーツもフィンガーフードも楽しめる、いわゆるアフタヌーンティーではありません。
実際にホテルラウンジに行ってみて、ラウンジの雰囲気やアフタヌーンティセットを食べてみた正直な感想をご紹介しています。
「グランドハイアット東京」がある六本木ヒルズは地下鉄の六本木駅に直結しています。
ただし、ホームから出口までが距離があり、「グランドハイアット東京」のサイトには「日比谷線『六本木駅』1C番出口より徒歩3分」となっていますが、ホームからは8分ほどかかります。大江戸線の六本木駅はさらにプラス3分ほどかかります。
六本木駅から「六本木ヒルズ方面」の看板に従って進み、長いエスカレーターを上り詰めると、六本木ヒルズに出ます。ここで屋根のないスペースに出るため、直結なのに、残念ながら雨に濡れずには行けません。やや右手正面にある「ウエストウォーク」の建物まで数十メートルは屋根がありません。
「ウエストウォークの建物に入ったら、「グランドハイアット東京」を指す看板に従い、エスカレーターで降りると、入り口があります。
渋谷駅からバスもたくさん出ています。
「六本木ヒルズ(森タワービル1階構内)」は「グランドハイアット東京」に隣接した森タワーの1階駐車場のバス停です。
六本木通りにあるバス停「EXシアター六本木前」からは、テレビ朝日通りを少し進めば、「グランドハイアット東京」の正面玄関前に出ます。最も多くのバスが停まります。
「六本木けやき坂」は六本木ヒルズのテレビ朝日前にあるバス停です。「グランドハイアット東京」へは、急なけやき通り坂を登らなければなりません。
「オール ダイニング フレンチ キッチン」は正面玄関を入って右手の階段を上った2階にあります。
晴れた、穏やかな天気の日なら、テラス席がおすすめ。植物が多く配されていて、心地よい風が通ります。
ただし、全面禁煙の室内席とは異なり、テラス席は喫煙席なのでお煙草が苦手な方は注意しましょう。
レストランですから基本は食卓の椅子タイプの座席が多いですが、ソファもあります。
建物側にはブース席もあります。
「オール ダイニング フレンチ キッチン」のテーブルとテーブルの間は離れていて、隣の会話があまり気になりません。段差があったり、仕切りが多くあったりして、離れた席は見えず、それぞれの空間がこじんまりしています。
デイタイムは明るく楽しく、ナイトタイムは明かりもやや暗く、ムーディな雰囲気。テラス席も昼は緑が美しく、風通しのいい、爽やか空間、夏の夜はバーベキューでワイワイにぎやかなした雰囲気に変わります。
時間帯やメニューで雰囲気もさまざま。女子会で盛り上がるもよし、デートにもよし、すいている日ならパソコンを広げてゆっくり仕事するもよし。それぞれの過ごし方ができるでしょう。
休日は予約必須の混雑のようですが、平日は比較的ゆったりと過ごせます。
アフタヌーンティーも人気ですが、一番人気は、前菜からデザートまで約50種もの料理が用意されたブレックファストブッフェとランチブッフェ。
季節限定のイベントも夏の夜には、テラスで楽しめるバーベキュー料理もあります。
「オール ダイニング フレンチ キッチン」(グランドハイアット東京)のアフタヌーンティーは、近くにある国立新美術館とコラボするなど、数か月ごとにテーマを変えています。
他でも季節ごとに「桜の……」などとテーマが変わり、メニューが変わるアフタヌーンティーはありますが、実際にはほんの一部のメニューが入れ替えられるだけで、全体はさほど変わりありません。
しかし、「オール ダイニング フレンチ キッチン」(グランドハイアット東京)のアフタヌーンティーはテーマが変わると、メニュー構成もガラリと変わります。
たとえば写真のアフタヌーンティーは国立新美術館「大エルミタージュ美術館展」を記念した「エルミタージュ アフタヌーンティー」。
すべてのメニューがエルミタージュ美術館の礎となる絵画コレクションなどの収集に力を尽くしたロシア女帝エスカテリーナ2世を意識したものになっています。
「オール ダイニング フレンチ キッチン」(グランドハイアット東京)のアフタヌーンティーの紅茶は、ポットで出てて来て、差し湯してもらってお代わりはできますが、茶葉の種類は1種類だけ。
それはテーマごとに特別のお茶が出されるからなのです。
「エルミタージュ アフタヌーンティー」の場合は、フランスの紅茶ブランドNINA’S(ニナス)がグランドハイアット東京のために手掛けたオリジナルティー「エスカテリーナIIティー」。
茶葉はオリジナルの箱に入って、販売もしています。
フィンガーフードにはピロシキや、スモークサーモンのブリニ(ロシアのパンケーキ)、スイーツにはヴァトルーシュキ(カッテージチーズを使ったロシアのペイストリー)、パスティラ(ロシアのリンゴで作られたスイーツ)など、エスカテリーナ2世が愛した料理やスイーツが並んでいました。
スコーンはティースタンドとは別に出てきます。味はケシの実とプレーンの2種類、クロテッドクリームとジャムがついています。
スコーンはプレーンのほかに、ココナッツとカカオニブのスコーンで、添えられているのもヨーグルトホイップとアプリコット&チアシードジャムと、「エルミタージュ
アフタヌーンティー」とは異なっています。
さらに別皿にロシアのケーキ「ピティ チェモロコ」バードミルクケーキもカットして出されます。
一方、「エルミタージュ アフタヌーンティー」終了後に登場した「サマースーパーフード アフタヌーンティー」のお茶は、ハワイのハーブティー「ママキティー」(コールド)や沖縄県産紅茶 ジンジャーブレンド (ホット)
フィンガーフードには「ほうれん草とクルミのキッシュ」や「ターメリックでマリネした鶏胸肉 コールスロートルティーヤラップ」。
スイーツには「バナナアーモンド マカロン」、「モモとロゼワインのコラーゲンゼリー メロン タピオカ」などと、メニューは多彩。
「オール ダイニング フレンチ キッチン」(グランドハイアット東京)のアフタヌーンティーはテーマが変わるたびに行きたくなる内容です。
平日のティータイムには空席もあるようですが、休日はティータイムも満席になることが多いそうです。六本木ヒルズでのイベントの有無などでも混雑状況は変わるので、予約していくことをおすすめします。
テラス席は当日行ってから、天候などを見たうえで希望して、空いていれば利用できます。
メニューの価格はホテル公式サイトも他のサイトでも同じです。たとえばアフタヌーンティーが、ホテル公式サイトでは3,500円、一休やOZmallでは4,347円と書かれているため、一見、ホテル公式サイトのほうが安く見えます。
しかし公式サイトは税金およびサービス料が別の表示、一休とOZmallは込みの表示のため、実は価格は同じです。
アフタヌーンティーでサービス料、税込みで4,347円です。
ブッフェは通常1ドリンク付きがサービス料、税込みで6,707円、フリーフロー(フリードリンク)付きは9,812円ですが、大幅オフが頻繁にあり、1ドリンク付きが4,900円、フリーフロー付きが6,500円になることもあります。
デイタイムの平均予算は4,000~5000円程度、決して安くはありませんが、贅沢な空間、魅力的なホスピタリティ、料理のクオリティを考えると、リーズナブル。そのため、自分へのご褒美として何度も利用しているリピーターも多いようです。
オール ダイニング フレンチ キッチンは、一流ホテルの目配りやサービスでありながら、お高く止まっていない、親しみやすさがあります。何回も利用するリピーターが多いのも納得。
あえてでしょうか、見通し悪く作られた店内は、長居したくなる、落ち着ける雰囲気で、さまざまなシーンでの利用におすすめ。
オール ダイニング フレンチ キッチンは、大事な人と過ごす大切な時間、楽しいひととき、特別な記念日や談笑タイムを過ごすにはぴったりのお店です。
オールダイニングフレンチキッチン概要
住所 | 東京都港区六本木6-10-3(地図) |
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アクセス | 東京メトロ 日比谷線「六本木駅」1C番出口より 徒歩3分 。都営地下鉄 大江戸線「六本木駅」 3番出口より 徒歩6分 |
連絡先 | 050-5571-6377 |
最寄駅 | 東京メトロ 日比谷線「六本木駅」都営地下鉄大江戸線「六本木駅」 |
座席数 | 264席 |
禁煙 | 分煙 |
ドレスコード | なし |
営業時間 | レストラン 6:30-22:00・バー 11:00-22:30 |
定休日 | 年中無休 |
アフタヌーンティー | あり |
個室 | あり |
予約 | 可 |
ネット予約 | 可 |
クレジットカード | VISA、MASTER、JCB、AMEX、Diners |
駐車場 | あり |
子供同伴 | 可 |
フォトギャラリー
森田慶子
食べること大好きブロガー。著書には紅茶の本もあり、最近はアフタヌーンティーにはまっています。
現在の本業は医療ライター。
本業の仕事上、年に数十回、日本全国に出張しています。また、学会取材などのため、一流ホテルのラウンジや会議室を使うこともしばしば。
編集&校正 ビー・エイブル