カフェラウンジパンドラは、ホテル雅叙園東京の庭園の滝の正面という絶好のロケーション。滝の流れを見ながら飲食ができるラウンジとして、連日来訪者で賑わっています。
カフェラウンジパンドラは、誰もが知る東京の4大結婚式場(四天王)のひとつである、「ホテル雅叙園東京(がじょえんとうきょう)」にあるホテルラウンジです。
庭園が魅力である四天王のほかの3つ(明治記念館、八芳園、椿山荘)と異なり、日本国内最初の総合結婚式場である雅叙園は、その館内の豪華さが特徴。
その美しさから「昭和の竜宮城」とも呼ばれ、本館にある東京都指定の登録有形文化財・百段階段は、映画「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルにもなったと言われています。
江戸時代から受け継がれた日本の伝統の美であしらわれた館内の壁画や天井画、彫刻などは、まさに「東洋一の美術の殿堂」と呼ぶのにふさわしい品々。
かつて昭和の竜宮城と呼ばれた「ホテル雅叙園東京」旧館の芸術品が見られる豪華な館内を楽しみ、滝を眺めながら優雅な時間を過ごせる、温かいおもてなしのラウンジです。
ラウンジ内は天井の高いアトリウムになっていて、明るく開放的な空間。挙式フロアとを結ぶシースルーエレベーターの新郎新婦を見ることもでき、幸せな気持ちになれます。
実際にホテルラウンジに行ってみて、ラウンジの雰囲気やアフタヌーンティセットを食べてみた正直な感想をご紹介しています。
2017年4月に改称するまでは「目黒雅叙園」と呼ばれ親しまれた「ホテル雅叙園東京」への最寄駅は、もちろん目黒駅。JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線が利用でき、便利です。目黒駅西口からホテル雅叙園東京までは徒歩3~5分ほど。
目黒駅および品川駅(JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線・新幹線、京浜急行線)とホテルの間は、無料のホテルバス(定員28名)が運行されています。
目黒駅のシャトルバス乗り場はJR目黒駅東口前のロータリー。バス停はなく、ホテル雅叙園東京のバスが到着したら乗ります。タクシー乗り場の隣あたりで待つと良いでしょう。
ホテル雅叙園東京のエントランスからカフェラウンジパンドラのあるレストランエリアまでは、右側の壁に立体的な彫刻の絵が続く回廊を通って進みます。
立体的な浮世絵のように見える絵は、1991年の改装まで使われていた和風木造建築の長い廊下に飾られていた大型木彫板を再利用したもの。色鮮やかに江戸の情緒が描かれ、宴会場に向かうお客様の目を楽しませてくれます。
回廊を通り抜けると目の前に現れるのが、招きの大門。旧雅叙園の玄関を移築したもので、堂々とした佇まいはまるで竜宮城の入り口のよう。瓦屋根の上にある棟飾りは縁結びを意味していて、この大門を通ると幸運や繁栄をもたらすと言われているそうです。
招きの大門を抜けると、左側の小川に沿いにカフェラウンジパンドラが見えてきます。
カフェラウンジパンドラは全122席。円卓の4人がけが多く、グループで利用しやすい座席です。滝に背を向けて座る席がないような配置で、ほとんどの席から滝を眺めることができます。
今回は、中央の滝を正面に見えるお席に案内してもらえました。位置にある椅子をさっと引き、「こちらから滝をご覧ください。」と声をかけてくださったのが印象的です。
この滝はパワースポットとしても有名。7m近い落差の滝から流れ落ちる水や、悠々と泳ぐ鯉が心を癒してくれます。滝に背を向けて座るような席がない配置になっており、広い店内のほとんどのお席から滝を見ることが可能。
パンドラの席の種類は大きく分けて3種類あります。フロアの多くを占める丸いテーブルにチェアが4脚。花模様の織物の布張りのソファタイプで、肌へのあたりが優しいです。
クッションは比較的硬めで姿勢良く座るタイプ。飲食、書きもの、パソコン作業などがしやすいです。座面と背もたれが広く、ひじ掛けもあるため、くつろいで座ることも可能。
滝に面した窓に沿って並ぶのは、四角いテーブルの4人がけの席。空いていればひとりでの利用でもこの席に案内してくれます。
通路側は四角いテーブルの長ソファとチェア2脚でコの字型に配置されています。3人がけの長ソファなので、グループに最適。人数が多い場合はこのタイプの席にさらにチェアを追加していました。
隣との間隔は比較的近めですが、チェアの配置のせいでしょうか、あまり隣の話し声などは気になりません。高い吹き抜けで、通路との壁のない完全なオープンスペースなので、音がこもりにくいのもあるでしょう。
滝に面して座るようになっており通路が背後になるため、通る人の目も気になりません。
パンドラの横はホールになっていて、シースルーのエレベーターがあります。
新郎新婦がエレベーターで移動しているところや、滝の前で婚礼写真を撮影しているところもお席から見ることができます。タイミング良く出会うと幸せな気持ちになれますね。
パンドラのおすすめメニューをスタッフに聞いてみたところ、ホテル雅叙園東京の「ステーキハウスハマ」の伝統のレシピで仕上げた贅沢なハンバーガーが人気とのこと。
ハンバーガーは、特製ソースで味わうグルメバーガーと、ダブルモッツァレエラチーズを乗せたイタリアンモッツァレラバーガーの2種類があります。
ハンバーグパティは厳選した和牛肉100%、お肉がとてもジューシーで美味しく、レタスやトマトなどの野菜もがたっぷりで、バランスが良くボリュームも満点。プラス500円でコーヒーまたは紅茶とセットにできます。
カフェラウンジパンドラのアフタヌーンティーセットは、オープンからラストーオーダーの時間まで注文できます。滞在時間に制限もありません。
アフタヌーンティーセットは3段ティースタンドに盛り付けられ運ばれてきます。内容は、フレッシュケーキ・季節のデザート・前菜3種・サンドイッチ・コーヒーまたは紅茶。
季節により内容が変わる場合があるとのことですが、今回は2017年11月に訪れたときの内容を紹介します。
下段は、サンドウィッチ(野菜とハムとチーズのサンドウィッチ/グリルチキンとポテトクリームのサンドウィッチ)と前菜のプレート。
サンドウィッチに使用している2種類のパンは、都内の有名店に特注しているそう。
パンが乾燥していることもなく、しっとりもちもちとした食感で、きちんと丁寧に作られたサンドウィッチという印象です。パン2枚分になるので、ボリュームもたっぷり。
前菜はカボチャのムース。
ハムのピンチョス(小さく切ったパンに少量の食べ物がのせられた軽食)、豆とキノコのケークサレ(おかずケーキとも呼ばれるお惣菜感覚のケーキ)。
3種類の前菜はいずれもひと口サイズですが、さまざまな味を楽しむことができます。
中段はスイーツのプレートです。
焼き菓子(フリアンショコラージュ)は、パンドラの代名詞とも言える焼菓子で、昔ながらの伝統の味を保っている絶品。ひと口サイズですが、濃厚な味が十分味わえます。
さつまいものキッシュは、サクサクの生地に大ぶりにカットされたさつまいもがゴロリ。
フルーツマカロンは、ピスタチオとバニラのマカロンです。
洋梨のゼリーと、抹茶のパンナコッタ 黒蜜とほうじ茶のゼリー。白玉と栗がのっており、和を存分に味わえます。
上段はケーキ。メニューにあるケーキの中から好きなものをひとつ選ぶことができ、今回はフランポワーズ・ショコラをいただきました。
(ケーキの種類は、スペシャルショートケーキ、モンブラン、りんごのシブースト、フランボワーズ・ショコラ、ショコラケーキ、チーズケーキ、サバラン。)
人気のあるケーキはどれか聞いてみると、1番はフランボワーズ・ショコラ、次いでスペシャルショートケーキとのこと。
フランボワーズ・ショコラはフランボワーズのムースのドームの中にショコラクリーム。甘酸っぱいフランボワーズが味のポイントになっており、ショコラクリームのほろ苦い、大人の甘さを引き立てています。
話題になるおしゃれなパティスリーのケーキというより、町にあるケーキ屋さんのケーキという印象で、家族全員が好きなケーキという感じの味でしょうか。
カフェラウンジパンドラは年配の方の利用も多いので、定番のスペシャルショートケーキが人気というのもうなずけます。
このケーキが品切れになってしまうと、アフタヌーンティーも売り切れになります。混雑した日には夕方に品切れになることもあるとのこと。
飲み物は1種類のみの注文。上写真のメニューのクローバー印のものから選べます。なお、100円の追加料金で印以外の飲み物にすることも可能。
今回はアールグレイを注文。ティーコジーのおかげで温かい状態でたっぷり3杯飲むことができました。
アフタヌーンティーといえばスコーンがあるものという印象が強いですが、パンドラのアフタヌーンティーセットにはスコーンはありません。しかし、スコーンがないことを物足りなく感じることのない、充実した内容です。
スイーツの種類も多く、目でも舌でも楽しめるうえに、ボリュームもあるので、非常にコストパフォーマンスの良いアフタヌーンティーと言えるでしょう。
カフェラウンジパンドラは予約を受け付けていません。(電話・ネット予約とも不可。)
席数が122と多いので、大きなイベントのない平日なら、さほど待つことなく案内されるでしょう。タイミングがよければ、眺めの良い窓際のお席に案内してもらえることも。
しかし、婚礼シーズンや百段階段のイベントがある土・日・祝日は、たいへん混みます。スタッフに聞いたところ、日によっては18時ころまでお店の外に行列ができている場合もあり、長いときで40分以上待つこともあるそうです。
カフェラウンジパンドラの予算は、ロイヤルブレンドの紅茶やオリジナルブレンドのコーヒーなどが800円、フレッシュジュースやフロートなど凝ったものも1,000円程度です。
単品・セットどちらで頼んだ場合も、紅茶には差し湯をしてもらえ、ブレンドコーヒー、アメリカンコーヒー、エスプレッソはおかわりができます。
季節によりラインナップが変わるケーキはどれも800円。コーヒーや紅茶をつけたケーキセットは1,500円です。
アフタヌーンティーセットが2,500円なので、お腹や時間と相談してアフタヌーンティーセットにするのも良いでしょう。
あんみつやぜんざい、しるこなど、甘味メニューもあります。
軽食は、ハンバーガー、ピッツア、トースト、サンドウィッチ、パンケーキのラインナップ。軽食メニューの数は多くありませんが、ホテルラウンジとしてはリーズナブルな値段で本格的な味をいただくことができます。
オードブルとサラダはレギュラーとスモールの2サイズがあり、1,000円~2,200円程度。ビール、ウィスキー、カクテル、ワインは800円~1,000円程度のものが中心です。
(※記載の金額は2018年1月現在のもの。)
お食事の後はほうじ茶が出されます。温かいおもてなしで十分満足できるでしょう。
メニューに記載の料金に消費税とサービス料10%が加算されます。(チャージ料なし。)
パンドラの会計はチェックカウンターで行います。現金または各種クレジットカードでの支払いが可能です。
カフェラウンジパンドラでは、入口近くにあるグランドピアノで、14時から17時30分の間に生演奏が行われます。毎正時から演奏が始まり、演奏は約30分間。メジャーな曲をBGMに過ごしていると、時間があっという間に過ぎていきます。
夕方になると、ライトアップされた幻想的な光景も楽しむことができます。
私がうかがった平日の午後は、主に百段階段に訪れた方々の休憩や歓談の方が多い印象でした。比較的年齢層が高く、落ち着いています。和服姿の女性もいらっしゃいました。
絢爛豪華な館内、ホテルラウンジというと少し構えてしまうかもしれませんが、日本的なおもてなしにホッとします。肩肘張らず、気軽に利用できるラウンジと言えるでしょう。
カフェラウンジパンドラ概要
住所 | 東京都目黒区下目黒1-8-1 (地図) |
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アクセス | JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線「目黒駅」より行人坂を下って徒歩3分、権之助を下って徒歩5分。 JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線「目黒駅」、JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線・新幹線、京浜急行線「品川駅」より無料シャトルバスあり。 |
連絡先 | 03-5434-3858 |
最寄駅 | 目黒駅(JR山手線、東急目黒線、東京メトロ南北線、都営三田線) |
座席数 | 122席 |
禁煙 | 全席禁煙 |
ドレスコード | なし |
営業時間 | 月~金 10:00~22:00(L.O.21:30) 土・日・祝 9:00~22:00(L.O.21:30) |
定休日 | なし |
アフタヌーンティー | あり(予約不可) |
デザートブッフェ | なし |
個室 | なし |
予約 | 不可 |
ネット予約 | 不可 |
クレジットカード | JCB、AMEX、VISAのクレジットカードが利用可能 |
駐車場 | あり(160台、30分/350円。レストラン利用はスタンプ押印で3時間分割引) |
子供同伴 | 可能 |
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すずめ
東京・自由が丘在住の主婦ブロガー。フットワークの軽さと好奇心で、毎日楽しいことや美味しいものを探索し、ご近所から日本全国・世界各国を飛び回っています。
編集&校正 ビー・エイブル